オンプレミス対応をうたう製品はほぼ無い|提供形態289製品の実態
提供形態を確認できた289製品のうち286がクラウド、オンプレミス専用は0でした。「オンプレミス対応」の自動判定が6件中6件外れた話と、クラウド前提で情報システム部門に何を示すかを整理します。
提供形態を確認できた289製品のうち、286がクラウド
当データベースでは、製品の提供形態を「クラウド」「オンプレミス」「両方」の3つで記録しています。公開している397製品のうち、公式サイトで提供形態を確認できたのは289製品でした。その内訳です。
| 提供形態 | 製品数 |
|---|---|
| クラウド | 286 |
| 両方(クラウドとオンプレミス) | 3 |
| オンプレミスのみ | 0 |
オンプレミス専用の製品は1つもありませんでした。オンプレミスにも対応すると明記していたのは3製品だけです。BtoBマーケティングのツールに関しては、クラウド以外の選択肢は実質的に無いと考えてよい状態です。
「オンプレミス対応」は、書いてあっても疑う
この集計をするとき、自動判定は途中で捨てました。実際に試したところ、機械的に拾った「オンプレミス対応」は6件中6件が誤りだったためです。誤検出の中身はこうでした。
- 他製品の説明を拾っている。同じ会社が別に販売しているパッケージ製品の紹介文が、同じページに載っていた。
- 会社の沿革を拾っている。「創業当時はオンプレミス型のシステムを開発していました」という記述。
- 否定文を拾っている。「オンプレミス環境へは対応しておりません」という一文から、対応していると判定してしまった。
このため、オンプレミスについては自動判定をやめ、本文を読んで確認したものだけを記録しています。3製品という数字は「明記していた製品」であって、「対応している製品のすべて」ではありません。
クラウド前提で、何を確認するか
提供形態で絞り込む意味がほぼ無くなった以上、社内の情報システム部門への説明は別の軸で用意する必要があります。当データベースの共通軸のうち、この用途に使えるのは次の3つです。
| 確認したいこと | 見る軸 | 記述を確認できた製品数 |
|---|---|---|
| 第三者による認証を受けているか | セキュリティ認証 | 83 |
| 社内の認証基盤とつなげるか | SSO(シングルサインオン) | 43 |
| 既存システムとデータをやり取りできるか | API連携 | 157 |
「サーバを自社に置きたい」という要望の裏にあるのは、多くの場合「データの管理責任をどう説明するか」です。そこを詰めるなら、上の3軸のほうが具体的な材料になります。
本当にオンプレミスが要るとき
金融・医療・官公庁など、外部にデータを出せない事情がある場合は、BtoBマーケティング向けの製品からは選べません。オープンソースを自社サーバに構築する方法が現実的な選択肢になります。当データベースにも1製品だけ、無料で使えるオープンソースのMAが含まれています。ただし構築と保守の工数を自社で持つことになるため、クラウドの月額と比べるなら人件費まで含めて計算してください。
この記事の集計について
集計対象は、当データベースで公開している397製品です。各製品の公式サイトを確認して記録した値を集計しており、他社の比較記事は参照していません。空欄は「機能がない」ではなく「公式サイトに記述が見つからなかった」という意味です。なお広告運用・SNS埋め込みウィジェット・フォーム営業の3カテゴリは比較軸の記録が進んでいないため、集計に現れる数は実態より少なくなっています。集計時点は2026年8月です。